VIX指数って、最近よく耳にするんだけど、専門用語が多すぎてよくわからない・・・。
数学や金融知識のない僕でも理解できるように説明できるかどうか、試してみることにしました。

僕にできるかな~?
VIX指数とは?
まずは、Wikiとか専門家の説明文を読んでみることにしましょう。
Wikipediaの説明
VIX指数(英: VIX Index)またはCBOEボラティリティ指数(英: CBOE Volatility Index)とは、シカゴ・オプション取引所(CBOE)が、S&P 500を対象とするオプション取引の満期30日のインプライド・ボラティリティを元に算出し、1993年より公表しているボラティリティ指数。
出展:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

う~ん。わからない・・・
「CBOE」「S&P 500」「オプション取引」」「インプライド・ボラティリティ」
これらの専門用語がよくわかりません。
読者が一般的なメディアの方がわかりやすいと思うので、ITmediaさんの記事を見てみましょう。
ITmediaビジネスONLINEの説明
VIX指数は、ボラティリティ・インデックスの略で、ボラティリティとは「変動」を意味する。米シカゴのオプション取引所であるCBOEが算出する指標で、米国株価指数S&P500の変動幅を指数化したものだ。
・・・「S&P500とは日本でいう日経平均やTOPIXのようなもの。VIXは、この指数の変動幅、値動きの激しさを表す」
先ほどの説明よりは、わかりやすいですね。
CBOEが、アメリカのシカゴにあるオプション取引所であること。
S&P 500が米国株価指数で、日経平均やTOPIXのようなものであること。

指数の変動幅を、また指数化するんだね。
あ~、数学をもっと勉強したいな~。
VIX指数の解説をさらに分解
知らない専門用語についてさらに詳しく調べてみることにしました。
CBOEとは
Chicago Board Options Exchangeの略。先ほどのITmediaさんの説明や日本語訳にあるように「シカゴ・オプション取引所」のこと。
1973年に創設された米国最大のオプション取引所で、200以上の株、株価指数、ETFなどのオプション取引ができます。
S&P 500とは
S&Pというのは、Standard & Poor’s(スタンダード・アンド・プアーズ)の略で、経済指標のベースとなる指数を提供しています。
特にS&P 500は、米国の代表的な大企業500社の株価を基に算出されています。IT関連企業を例に挙げると、Google(アルファベット)、アップル、アマゾンなどの企業が含まれています。
このS&P 500という指数のオプション取引ができるのが、CBOEという取引所ということですね。

なんとなく繋がってきたなぁ
オプション取引とは?
VIX指数を理解する上で、最も難しく感じる概念が、「オプション取引」です。
オプションという英語を日本語に訳すと、「選択肢」という意味です。
であれば、オプション取引は選択肢を取引するということですよね。

???
さっぱりわからんぞ~

じゃあ、具体例で説明してあげるね。
あなたが○○株式会社の株を買いたいと思ってると想像してみて。

○○株式会社の株価が、1株1000円だとすると・・・
大抵の株は100株から買えるから、最低10万円必要だな~。
いまは余裕がないけど、30日後なら・・・
だけど、もし30日後に1株1500円になっていたら、15万円必要になる。
いますぐ欲しいな~。

じゃあ、30日後に100株10万円で買う権利を100円で売ってあげるわ。
どう?買う気ある?

えらい挑戦的やな。
よっしゃ、買うよ!
あ、ちょっと待って。
1株500円になってたら、どうしよう・・・

「100株10万円で買う」という権利を執行するのは強制じゃないから、放棄すればいいわ。
100円は捨てることになるけどね。
○○株式会社の株を100株取得するコストは、その100円プラス通常取引で100株ゲットする5万円、合計50,100円と考えてもいいわね。

得したのか、損したのかわからんわ~
要するに、30日後に爆上げしてたら、超お得ってことだね。
何となくイメージできたでしょうか?
オプション取引を本当の意味で理解するのは、実践してみるのが最も早いと思います。
まず最初は、証拠金10万円くらいから始められる日経225ミニのオプション取引からやってみることをおススメします。
インプライド・ボラティリティとは?
インプライド・ボラティリティを英語表記にするとimplied volatilityです。
impliedというのは、implyの受け身で、意味は「暗示する、ほのめかす」となっています。
ボラティリティ(volatility)は、金融用語でカタカナでそのまま使われることが多くなりましたが、簡単に言うと「価格変動の度合い」です。
つまり、implied volatility(インプライド・ボラティリティ)というのは、暗示された価格変動の度合いってこと。
さらにかみ砕くと、投資家がこれからの相場において価格変動がどれくらい激しくなると予測しているかを示す数値ということです。
VIX指数とは(分解したものを統合すると・・・)
ここまでで、一つずつ分解して理解したものを今度は統合してみましょう。
VIX指数とは、ボラティリティ(価格変動の度合い)を示すもので、S&P 500のオプション取引のデータを基に取引所であるCBOEが算出している。
VIX指数が、インプライド・ボラティリティであるというのは、30日後に満期を迎えるオプション取引のデータを使用して未来予測をしているためである。

なんとなくわかった。
まだ満足はしていないけどね~。
VIX指数とは(FX自動売買の観点)
VIX指数の意味はよくわからないという方も、この指数の使い方だけは覚えておきたいですね。
VIX指数が大きいと値動きが激しくなるということですから、これをFX自動売買に適用すると・・・
FX自動売買のEAでは、大きなトレンド性のないレンジ相場を想定しているものが多いため、VIX指数が大きいと大きな損失を出してしまう可能性が高くなります。
だから、VIX指数が大きいときには、EAを停止させるのが王道と言えるでしょう。
ただ、VIX指数はどれくらいだと大きいと言えるのでしょうか?
過去5年間のVIX指数の平均値を参考にしてみましょう。
以下の表をご覧ください。
年 | 平均値(終値) | 最高値 | 最低値 |
2019 | 15.39 | 25.45 | 11.54 |
2018 | 16.64 | 37.32 | 9.15 |
2017 | 11.09 | 16.04 | 9.14 |
2016 | 15.83 | 28.14 | 11.27 |
2015 | 16.67 | 40.74 | 11.95 |
VIX指数の平均値は、15前後で推移しています。
平均値よりもはるかに大きな値になったら要注意なので、20を超えたら注意して、25以上になってきたら僕はEAを停止するように心がけています。
相場の状況によるので、絶対的なルールではありません。

Better sorry than safe! やね。
「転ばぬ先の杖」
まとめ
FXの自動売買を始めるまではVIX指数の存在すら知らなかったのですが、この知識を得てからリスクを意識するようになり、敏感に対応するようになりました。
投資をしていると、自分の心の底にある「欲望」と向き合うことになります。
しかし、VIX指数のように数値でリスクを表現するものがあると冷静に判断できますね。
ぜひVIX指数を活用して安全に、堅実に稼いでいきましょう!
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